Christian Tetzlaff&Bartok Violin Concerto No.2

Christian Tetzlaff(クリスティアン・テツラフ)はドイツ出身のヴァイオリニスト。エモーショナルな演奏が特徴。

同じドイツのフランク・ペーター・ツィンマーマンが正統派、実力派というとテツラフはやや大胆で前衛的な演奏をしている。演奏する曲も近代、現代系がやや多い。

以前は眼鏡をかけてインテリっぽい感じだったが、今は長髪でロックスターか俳優の様である。こういう欧米のヴァイオリニストでヴィジュアルも良い人は中々珍しい。

 

彼のリサイタルに一度行ったことがあるが、とても音が大きく驚いた。ダイナミックレンジが広く、ピアノからフォルテの幅が非常に広く、ハッとさせられる様な音を出していた。

彼は有名ソリストとしては珍しく、新作ヴァイオリンを長く使用している。シュテファン・ペーター・グライナーの2002年製のガルネリモデルのヴァイオリンを使用しているらしい。

 

リサイタルの際にヴァイオリンケースにサインを頂き、なんと2ショットで写真も撮ってもらったのだが、演奏と対象的に人柄はとても穏やかだった。とても優しい感じで喋るのである。その際に自分も同じリボーニのケースを使っている、軽くていいよね!みたいな事を仰られてた。

 

バルトークのコンチェルトは以前にオーガスティン・ハーデリッヒの演奏を紹介しているが、解釈が結構違って面白い。テツラフの方がよりモダンな解釈で弾いていると思う。

 

おすすめのCDはブラームス。

最近バッハの無伴奏も発売したらしい。以前にも録音していたので、再録だと思われる。

Josef RissinによるSergey Khachatryanのレッスン動画

以前このブログでもSergey Khachatryanを紹介している。そのSergey Khachatryanが学生時代(?)に名教師Josef Rissin(ヨーゼフ・リシン)にレッスンを受けている動画が中々良いので紹介します。




1~3の途中まではショーソンの詩曲、3の途中~5までがワックスマンのカルメン幻想曲のレッスンである。

はっきり言って上手すぎ。10代後半の頃だと思うが、もう先生を超えちゃってると思う。しかしJosef Rissin先生のアドバイスも流石という感じ。

Josef Rissinはプレイヤーとしてはそこまで有名ではないが、何枚かCDを出している。パガニーニコンクール、エリザベートコンクールで入賞歴あり。

名プレイヤーというよりも、名教師として有名である。音大でレッスンもしているようで、各地で若手演奏家向けのマスタークラスも行っているようである。

 

Sergey Khachatryanはこの頃は今よりも尖った演奏で、ちょっとE線ハイポジションなどは派手すぎる感じもする。しかしカルメンを弾き終わったときなんかは凄すぎて、ピアニストと先生が思わず笑っている。このレベルでカルメンを弾ききるのは凄い。

こういった天才系の演奏家は10代~20代の時は派手な表現をしていることが多い。私のお気に入り演奏家のLeonidas Kavakosなんかも若い時は凄い。

この動画の時は20代中盤だろうか?ヒゲが濃くあまり若い印象は受けないが、年代的にはそのくらいのはず。

ちょっと音程外れちゃてるときもあるが、まあパガニーニだし、こういう演奏も良い。若くないとできない演奏だと思う。

 

Sergey Khachatryanはなぜかレッスン動画や若いときの動画がYoutubeに多く、見ていて面白い。

Bartók Violin Concerto Nr. 2&Augustin Hadelich(オーガスティン・ハーデリッヒ)

バルトークのヴァイオリン協奏曲は2曲あり、今日紹介するのは2番の方。

 

バルトーク・ベーラはハンガリー生まれの作曲家。やや難解な作風で知られている。

ハンガリーやルーマニア等の民族音楽のエッセンスを取り入れた作風で、直感的になんか難しい感じがすると思う。少なくとも日本人の耳には馴染みがない類。

バルトークはメニューインと交友があり、彼のために無伴奏ヴァイオリンソナタを書いていたりする。

ちなみにハンガリーでは、名前の並びが日本と同じで、姓・名の順。あのフランツ・リストも、ハンガリー表記だとリスト・フィレンツになる。

 

このバイオリン協奏曲は、かなり調性や曲調がつかみにくく、分かりにくい曲だと思う。

何度も聴いていれば慣れる、、と思いきや、何度聴いても不思議な感じなので、こういうものなんだと直接理解するのが良さそう。

ソロの演奏の難易度も非常に高く、数あるヴァイオリン協奏曲の中でもトップクラスに難しい。(そもそも練習の時点で、合っているか分かり辛い)

しかし、バルトークは面白いので、是非食わず嫌いせず聴いてほしい。

 

動画のソリストはオーガスティン・ハーデリッヒ。イタリア出身、ジュリアード音楽院出身で、非常に演奏技術が高く安定している。

映像を見ると、顔が怪我してる?と思うのだが、彼は若い時に火事で全身の大やけどを負ったことがあり、そこから奇跡の復活を遂げている(らしい)

個人的な体験から言うと、本当に死にそうな体験をした事がある人はそうでない人に比べて、ある程度超然としている感じがあり、精神力が強いと思う。

 

話が逸れたが、彼はこの30台前半くらいのヴァイオリニスト達で中でも注目株だと思っている。

一つ一つのテクニックが鮮やかで冴え渡っていて、尚且つ音楽性も非常に高い。

パガニーニを弾いても音楽的で、非常に安定している。

彼はよく室内楽団と共演しているが、ヴァイオリンソロと言うより、自分の音を室内楽の一部としてアンサンブルさせているのが面白いと思う。音楽的にも優れている。

 

彼のCDは無伴奏曲集が凄い。

 

最近この感じの記事が多いですが、書いてて面白いので続けようと思います。