SENNHEISERのヘッドホン、HD650をゲットしたのでレビューします。
SENNHEISER HD650はいわゆる高級ヘッドホンの中でも非常に評判が良いモデルで、20年近くロングセラーになっていました。
後継機?のHD660Sが発売されてから残念ながらディスコンになってしまったのですが、HD660Sとは音の傾向がやや違うようです。
HD800を始めとする超高級ヘッドホンよりは安価です。それでも実売で5万近くするため、中々手を出せなかったのですが、オークションで安く出ているのを発見し購入!
今日来たばかりなのですが、何時間か聴き込んで音の感じはわかったのでレビューしてみます。
外観
まずしっかりしたケースに入っています。
このケース自体はそこまで高級感は無いですが堅牢性はありしっかりしています。割と大きめのケースです。
ドイツのメーカーらしく、質実剛健な感じで派手さは無いが、中々高級感があります。
枠がメタリックシルバーのラメ塗装になっており、これがなかなか良い感じ。
開放型を強調する外側のメッシュが特徴的です。
コードが両出しになっているが、純正のケーブルは重くないため、特に違和感は感じません。
イヤーパッド、ヘッドバンド部は柔らかいベロア素材で、質感良いです。
この外観からして落ち着いた印象で奇抜なデザインでないため、誰が見てもマイナスなイメージは受けないと思います。
音の傾向
中古で買ったので前オーナーがエージングは済ませていたようで最初からいい音でした。
SENNHEISERらしい重心が低いサウンドで、柔らかくシルキーな低音が特徴的。
低音寄りといってもBeatsの様なボンボン鳴る感じでなく、しっとりと質感の良い低音です。
中高音もしっかり出ているが、全体的に分厚くキンキンしません。解像度も非常に高く、輪郭ははっきりしています。低音がマイルドで太いけどこもっている感じではありません。
ヴァイオリン、チェロなどの弦楽器の再現度が非常に高く、弦楽器の箱鳴り、中域のしっとり感がよく出ています。
ヴァイオリンはヘッドホンで再現するのが難しく、キンキンしがちですが実際の音のあの感じがよく表現来ていると思いました。
ヴァディム・レーピン、リッカルド・シャイーのブラームス・ヴァイオリン協奏曲を聴いてみます。今までレーピンのヴァイオリンの音は細い感じと思っていたのですが、太く衣擦れのような美音が広がる感じです。彼のグァルネリ・デル・ジェス(録音当時、今はストラディヴァリを使用している様です)の渋い音がよく再現されています。
音場も広く、オーケストラの空気感もよく出ており定位感も良い感じです。
全体的に解像度が高く、定位も良く、音がハッキリ聴こえるのですが中低音の上品なまろやかさで聴き疲れしないという印象です。
ケーブルのタッチノイズはややありますが、室内で聴くヘッドホンなのでそこまで問題にはならないと思います。
アンプ、高品質なUSBDACは必須
注意点としてはインピーダンスが非常に高く音量が取りづらいため、PCのオンボード、スマホの出力だと上手く鳴らせません。
仮に音量がとれたとしても、音が細くなってしまい真価を発揮できないです。
俺はRolandのオーディオインターフェース、Rubix22からmarantzのプリメインアンプに繋げて聴いています。Rubix22のみでも鳴らせられますがmarantzに繋げたほうが太く、パワフルに鳴る感じです。
marantzのアンプはK240Sの時点で非常に音が太く、柔らかくなるので、買う前はこのHD650だと柔らかくなりすぎるかなとも思ったのですが、太くは鳴るけどぼやける感じは無く、非常に相性が良かったです。
DTMをやる人で良いオーディオインターフェースを持っていればそれでも良いと思うが、やはりパワフルなヘッドホンアンプ、USBDACからしっかり鳴らしたいかな🤔
FOSTEXのHP-A8辺りがあれば問題なくいい音で鳴らせられるでしょう。
クラシックを聴く人にとってはベストバイ
先程も書いたとおり、クラシック、特に弦楽器の音が上手いです。
しかし、現代的なEDMや打ち込み系、そういうハッキリした音の音楽には別のヘッドホンの方がいいかもしれないです。ハードロック、ブルースあたりは結構良いと思います。バンドサウンドには案外合うと思います。エレキギターのMIDが多く含まれているサウンドには相性が良さそうです。
クラシックを聴く人には文句無しでおすすめです!
我が家のヘッドホンたち。有線のオーディオテクニカ ATH-A900、AKG K240Sと、BluetoothのJabra Move、PHILIPS Fidelio M2BT
DTMをする時はK240Sを使うが、ATH-A900は出番がなくなったかも。