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ギターの弦交換を写真多めで解説!【Floyd Rose編】

こんにちは、Yuuki Matsuura(Yuuki_st57)です。

昨日、愛機のTom Anderson Classicの弦を交換しました。

このギターはブリッジがFloyd Rose(フロイド・ローズ)なので、弦交換をするのも普通のシンクロブリッジと比べると手間がかかります。

Floyd Roseの弦交換が苦手なのでFloyd Rose搭載ギターは買わないという人もいるんじゃないでしょうか?

今回はこのFloyd Roseの弦交換の手順を一から、写真多めで解説していこうと思います。

それと、今回の記事も含まれるのですが、ギター初心者講座というカテゴリでギターの初心者の方向けコンテンツを書いていくことにしました。

技術面もそうですが、メンテナンスとかギターの扱いとかも最初はわからないかと思うので、そういうったところから初心者の方の助けになれればなと思います。

Floyd Roseの弦交換!

必要な道具

左上から3mm六角レンチ、ドライバーレンチ、プラスドライバー(大、中)、ストリングスワインダー、ニッパーです。

六角レンチはギターについてくる左上の小さいものでも良いのですが、右上の長いものがあると力を入れやすく大変便利です。同様にドライバーレンチもあると便利ですが必須ではないかな?

あと写ってませんが厚手のクロスが二枚あると良いです。

弦を外す

まず古い弦を外していく所からです。

ロックナットを外す

ロックナットを外していきます。3mmの六角レンチで外していきます。

外したら順番が分からなくならないように、並べて置いておきましょう。

弦を緩める

次にストリングスワインダーでペグを回し、弦を緩めていきます。

この時、ブリッジの下にクロスを折って挟むことで、ブリッジが傾きすぎず、新しい弦を張った時にチューニングがしやすくなります。

テンションバーを外す

弦が全て緩まったらテンションバーを外していきます。これはプラスネジで止まっているので中サイズのドライバーで外していきます。

こちらも向きが逆にならないように、分かるように置いておきましょう。

外れました。

ロックスクリューを緩めて弦を外す

ここまで来てようやく古い弦を外します。ロックスクリューを六角レンチで回し、弦を外していきます。

全て弦を外したら丸くまとめておくと捨てる時楽です。

クリーニングする

すぐ新しい弦を張りたいところですが、ここで楽器をクリーニングしてあげましょう。

クリーニングに使うポリッシュとオレンジオイルです。

ケンスミスのポリッシュはスプレータイプで使いやすく、ラッカー塗装のようなデリケートな素材や金属部にも使える非常に優秀なポリッシュです。

オレンジオイルはローズウッド指板のギターなどに使います。今回はメイプル指板なので使いませんが、ローズ指板のギターには弦交換の度軽く塗布して上げると良いです。

ロックナット、テンションバー、弦が全て外れた状態のヘッドもこの段階でキレイにしてあげると良いですね。

フレットを磨く

フレットも磨きます。このギターはフレットがステンレスなのでくすまないのですが、普通のニッケルフレットの場合輝きが無くくすんでしまっていると思うので、金属磨きクロスなどでキレイにしていきます。

ブリッジなどの金属部を磨く

ブリッジも丁寧に磨き、ピカピカになりました!

楽器もポリッシュでキレイにできたら、いよいよ新しい弦を張っていきます。

新しい弦を張る

エリクサーNANOWEB 10-46

今回張るのはエリクサーの10-46ゲージです。

ボールエンドを切る

Floyd Roseのブリッジは弦のボールエンドを切り、端をインサートブロックで固定します。

上の写真を見るとボールエンドのそばの部分がわずかに太くなっているのが分かるでしょうか?

巻弦はここを少し残してニッパーでボールエンドを切断します。

このように、太い部分を残して切断します。これをブリッジのインサートブロックの部分に差し込みます。

弦を固定する

上は1弦で行っていますが、六角レンチでロックスクリューを回して、弦を固定します。

きつく締めすぎるとインサートブロックが割れてしまいますが、ゆるくても弦を張った時に抜けてしまうので、ぎりぎり力を入れたら回るかな?くらいの所で回すのを止めます。

この時はドライバーレンチではなく普通の六角レンチを使いましょう。ドライバーレンチだと力が足りず、弦が抜ける原因になるので、普通の六角レンチでしっかり固定します。

同様の手順で4弦まで固定します。

ちなみに、このギターはインサートブロックをチタンのものに交換しています。普通のスチールブロックより割れにくく(まず割れない?)音質もFloyd Rose特有の金属音っぽいのが少し自然なギターの音に寄るので、おすすめです。

今度はプレーン弦。こちらは巻いてある部分は残さずカットします。

弦をペグに巻く

いよいよ弦をペグに巻いていきます。これは六弦ですが、一つ上のペグで折り目をつけています。

弦をどの程度巻きつけるかは諸説あるのですが、あまりペグに巻きすぎるとチューニングが狂う原因になるので、俺はなるべく少なく巻いています。人によってはペグ2個分とか、1個半とか考え方によって色々です。

このペグはクルーソンタイプでペグポストに弦を縦に差し込むタイプなので、ここからちょうど良く切って差し込んでいきます。

このくらい残して切断します。

上から下に巻いていきます。

プレーン弦も同様に。

一弦は少し長く残します。というのも、クルーソンタイプは一弦が抜けやすいため、溝に一回巻きつけてしっかり固定します。なので少し余裕を持ってカットします。

だいぶ見にくくてすみません…半分巻きつけてあります。

全ての弦を巻き終えました!

しっかり上から下に巻けているか確認します。

ここのポイントは、チューニングはまだ大体にしておくこと。というよりも、かなり低めに合わせて置くのが良いです。テンションバーを取り付けた後にチューニングを行います。

テンションバー取り付け

テンションバーをネジで止めていきます。ナットのから急に角度が変わらないでまっすぐテンションバーの下を通るようにします。

一弦側も同様に。

これで全ての弦を張り終えることができました!

チューニングする

ここでようやくチューニングが出来るようになります。だいたい合わせたらブリッジに挟んでるクロスを取り、しっかりと合わせていきます。

がしかし、この段階でブリッジが平行にならなかった場合(弦のゲージやメーカーを変えた場合多いです)楽器の裏のスプリングを調節しなければなりません。中々大変ですね。

テンションスプリングの調整

少し斜めになってるのが分かるでしょうか。これは弦の引っ張る力が今までの弦より強いため、背面のスプリングのテンションが負けてブリッジが上がってしまっています。

この場合、テンションスプリングの張力を強くすることでバランスを取っていきます。

シンクロトレモロ、Floyd Roseの場合ボディ背面はこのようになっています。

この左側のプレートを止めているネジを締める方向に回すとスプリングのテンションが強くなり、弦の張力とバランスがとれてブリッジが平行になります。

逆に、弦の張力が弱くブリッジが右側に沈む感じになっていたらネジを緩める方向に調整します。

ドライバー(大)で締め付けます。少し傾いているだけなので、ほんの少し締め、チューニング。

チューニングしたらまたどちらかに傾いてしまった場合、ネジを締める、または緩める、という作業を繰り返して、チューニングがバッチリ合う状態でブリッジが平行になるまで繰り返します。この作業は少し大変ですが、耐えましょう。

平行になりました!

弦を伸ばす

新品の弦はそのままだとチューニングがすぐ狂ってしまうので、ある程度引っ張ったりして伸ばして上げる必要があります。

ひっぱるのもあまりやりすぎると切れたりするので、やりすぎないように。

ストリングスストレッチャーという道具を使うと簡単に伸ばせるようです。ちょっと欲しい…

チューナーを見てしっかり合わせていきましょう。

上のチューナーの数値は442になっていますがこれは基準のAの音が442Hzという事になっています。自分は家のピアノが442Hzなので狂うと気持ち悪いので合わせていますが、バンド内でこれが合ってないと大変気持ち悪いのでバンドをやるときは全員同じHzに合わせるようにしましょう(チューナーも本当は同じのを使ったほうが良いようです)

ちなみに、このTom Andersonのギターはバズ・フェイトン・チューニングシステムというものが搭載されており、普通のチューニングではないのですが、今回の記事とあまり関係ないので割愛します。

ロックナット取り付け

順番に注意してロックナットを取り付けていきましょう。これも締め付けすぎると弦が潰れるので、程々に。

Floyd Roseの弦交換、完了!

これで全行程完了です!お疲れさまでした。

弦が新しくなると気分も良いですね。

Floyd Roseはこのように、かなり普通のブリッジと比べて必要な工程が多く、コツも必要なので大変面倒です。ですが激しいアーミングを伴うプレイには欠かせませんし、チューニングの安定性も抜群。見た目もロックっぽくて良いという利点があります。

今はメタルなどのジャンルでもフィクスドブリッジのギターを使うことも多いですが、俺はFloyd Roseが好きなので、弦交換面倒くさいと思いながらも結構好きな作業ではあります(笑)

所要時間は1時間くらいでしょうか。慣れれば45分くらいで全部出来る様になると思います。

このゴツいながらも造形美を感じるデザイン、素晴らしい…

Floyd Roseは苦手…と思ってる方も、この記事を参考にしてもらって、臆さず弦交換をしてみてください。

それでは、「ギターの弦交換を写真多めで解説!Floyd Rose編」でした。

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