こんにちは、Yuukiです。
この間ジャンク品で購入したPEAVEY 5150 212 Comboが壊れており、音が小さい状態でした。
結果的に真空管の交換で治ったので、方法とコツをシェアしようと思います。
※真空管は電源が入ってると非常に熱くなるのでかならずパワーを落とし電源を抜いてしばらく経ってから触るようにしましょう。また感電にはくれぐれも注意、大電圧が流れてるのでうっかりすると死にかねません。
最初の状態
最初買ってきた時はパワー管の片方のランプが点灯しておらず、プリ管も何本かランプが点灯していない状態でした。
こちらはプリ管、一番右の初段と二番目がランプが付いておらず、寿命を迎えた様です。
パワー管は左のほうが完全に寿命で電気が通ってません。熱くなっておらず普通に触れます。
この状態でボリュームマックスにしても家庭用アンプより小さいくらいの音量でした。
応急処置としてプリ管を差し替えてみる
どうやら5150アンプはプリ管の右から3番目までがメインの音を作るチューブのようなので、左の二本を初段と二段目に差し替えてみました。
すると家で弾く分にはちょうど良いくらいの音量は出るように、しかしやはり途中から音量が頭打ちになり全然本来のステージで弾くような音量は出ません。
真空管をすべて新品に交換
ちゃんと治そうと思い、プリ管、パワー管ともに新品に交換することにしました。
これで音が戻らなかったらアンプ修理工房行きですね。
プリ管とパワー管をそれぞれ用意
Sovtek 12AX7
5150の場合はプリ管は12AX7になります。
真空管のブランド…というか国によって音が若干異なるようですが、今回はスタンダードで一番安いSovtekの12AX7WAに。
ちなみに今真空管を作ってる国はロシア、スロバキア、中国しか無いようです。スロバキアが一番クリーンで上質な音がして中国が歪みやすい、とのことです。
これを5本購入。プリ管はパワー管と違ってマッチドにする必要がないので一本ずつバラバラ購入で大丈夫です。
こういう箱と中身です。
Electro-Harmonix 6L6GC マッチドペア
注意が必要なのはパワー管。これはマッチドペアというものを購入する必要があり、更に本来はバイアス調整という作業が必要となります。
今回はElectro-Harmonixの6L6GCのマッチドペアを購入。
バイアス調整は素人が手を出すと冗談抜きで死にかねない作業ですのでやる場合はかならず専門家にお願いしたほうが良いです。
今回の5150アンプはバイアス調整がどうやらしなくても大丈夫ということらしく、そもそもギターアンプにバイアス調整不要論というものもあり、厳密には必要だけど実際しなくてもしっかり音は出るということらしいです。
差し替えます
そのままの状態だと作業性が悪かったので基盤部分を取り出しました。
まずプリ管を交換、ゆっくり引っこ抜くとこの様に差し込む穴が空いています。端子を確認してここにゆっくりとまっすぐ上から差し込んで行きます。
遊びがない様にしっかり差し込めたらOKです。
パワー管も交換します。
パワー管は最初この周りの金具がリベットで固定してあり、どうやってもリベットが抜けず絶望していたのですが、そもそもリベットを抜いて金具を取らなくてもそのまま抜けました…笑
こちらは端子の形と受け形が丁度ぴったり合っておらず混乱しますが、真ん中の黒い芯の部分に飛び出してる部分があるので、そこを合わせれば大丈夫です。
問題発生と解決
これで音が戻るかと期待しながら電源を入れたら…余計音が小さくなっています。
小さいというかまったく本来のギターの音じゃないような残念な音色に。
やはり真空管以外の所がおかしくなってるのか…と思いましたが念の為もう一度基盤を裏返して見てみると、新品に交換したのに初段と二段目が点灯してません。
最初アンプを買ってきた時に付いてきたプリ管で元気よく光ってるものが2つほどあったので、それを差し替えたら…爆音が復活しました。
もしかしたらプリ管の初期不良かもしれず、ちょっと原因が分からないのですが、とにかく治ってよかったです。
せっかくなのでこういう汚いところも
ササッと拭いて綺麗にしました。
音が復活!
これでギターを繋いでみたら…超爆音、慌ててボリュームを下げましたが家で弾けるのはPOSTメモリ1から少し下げたくらいが限界ですね。さすが大爆音アンプとして有名な5150です。恐るべし…
音質も太く元気よくなりました。これで調子が安定してくれれば録音などでも使えそうです。
まとめ
- パワー管は必ずマッチドペアで
- バイアス調整はしなくても大丈夫
- プリ管の初期不良に注意
- 火傷と感電にはくれぐれも注意
とりあえず真空管がダメになっていただけで、他の基盤部分などが壊れてなかったようで良かったです。
真空管がダメになっているだけでしたら今回の記事を参考にしていただいて交換すれば大丈夫かと思います。それ以外の基盤部分の問題は工房行きですね。
アンプ自体かなりの破格で購入できて、真空管代も安く上がったので実際総額2万円半ばほどでなんとかなりました。ラッキーでしたね。
くれぐれも感電や火傷にはお気をつけください。
それでは、「エディ・ヴァン・ヘイレンも愛した真空管アンプ、PEAVEY5150 アンプの故障は素人でも治せるのか?真空管交換のコツを紹介します」でした