こんにちは、Yuukiです。
ヴァイオリンを弾く時になんとなく構えにくいとか思ったことあるかと思います。
構えにくいと思った時にまず試すのは肩当てを違う種類にするとかではないでしょうか?
確かに肩当てでも大きく変わるのですが、まずあご当てを色々試してもらいたいです。
あご当てが体にフィットしていれば何時間も練習したときの疲労度合いが全然違いますし、音の響きも結構かわるものです。
フィッティングで音が変わるのはテールピースがまず想像されますがあご当てでも結構変わります。
今日はまずフィッティングによる音の違いと、あご当ての形について色々解説します。
素材による音の違い
良く使われるものだと、黒檀(エボニー)、ローズウッド、ツゲ(ボックスウッド)の三種類が挙げられます。
その他最近だとフェルナンブーコ(ペルナンブコ)、スネークウッド、タマリンド、ブビンガ、などなど…
全部試したことは無いのですが、基本的な三種類の特徴をまず挙げてみたいと思います。前にも書いたかもしれないので軽く。
黒檀(エボニー)
芯がありはっきりした音になる傾向があります。柔らかく落ち着いた音になるとも言われますが自分の楽器ではどうもそういう感じにはならず…また素材として非常に耐久性などに優れたもので、フィッティングの材料としては一番職人に好まれる傾向があります。
入門用の楽器に付いていることが多く、その影響か見た目があまり好きでない人が多いですが、最もスタンダードな素材と言えます。
ツゲ
明るく開放的な音になります。密度が黒檀より無い分柔らかい音になることも多く、また銘器に付けられている事が多いので見た目の良さがあります。紫壇や黒檀がアレルギーで付けられない人もツゲなら大丈夫という事が殆ど。自分の持ってる新作の方はツゲのフィッティングで揃えています。
ローズウッド
中庸な素材で、ややぼやけた音になるという傾向。柔らかい音とも言えるのでこれは好みが分かれそうですが見た目は美しいもので、音よりも見た目で選ばれることが多いかもしれません。黒檀とミックスして使われると見た目がバランスとれる感じです。
アレルギーが出やすい素材ではあるのであご当てを付けるときはやや注意が必要です。
その他の素材
フェルナンブーコは弓の竿の素材として有名で、非常に硬く密度があり、そして弾力が強い素材です。
音はかなり硬質な感じになるそうで、見た目は茶色いのでツゲっぽいですがツゲより相当素材としては硬いです。
タマリンドは見た目ローズウッドみたいな感じですが、音は黒檀に似ているそう。強度も硬くしっかりしている素材だそうです。
ブビンガとスネークウッドは調査不足でよく分かりません…
あご当ての形の種類
あご当ての形は基本的にあごとのフィット感に関わりますが、重さと形状で少し音も変わってきます。
手元にあるものを何種類か出してみました。
右上はストラド型と言われるものでツゲで出来ています。テールピースを跨ぐタイプです。ブリッジの部分がやや高さがあり、自分は少し構えにくさを感じます。
その左はOTT型かな?これはローズウッドです。ブリッジの部分は平らですが先端の方がやや反り上がっておりここがやはり少し当たって構えにくいです。これもテールピースをまたぐタイプ。
テールピースの真下、エンドピンの部分を金具が跨ぐタイプと、テールピースの左側にくるタイプがあるのですが、これでもまた音が変わってきます。左につけるタイプは柔らかい音になると言われていますが締め付ける力で横板が変形してくる恐れがあるので、基本的にはまたぐタイプの方が好ましいとの情報も。
また金具も通常タイプとヒル型(セパレートタイプ)という物があり、これはどちらでも良いのですがヒル型の方が少し高級感あります。ただ首に当たる感じが強くなるのでこれもやはり好み。
左下のは形の名前は分からないのですがツゲで、左につけるタイプです。これは自分はまあまあ構えやすく悪く有りません。少し小さい感じはあります。
右下はカウフマン型(ベルゴンツィ型とも)で、これも左につけるタイプ。形状が平らになっており左端がやや盛り上がっています。左端の部分が微妙にフィットしない感じがあります。
これはフレッシュ型というタイプでテールピースの真上に来る形です。非常に高さが有り、自分には全く合いませんでした。肩当てを使わない人に好まれる形だそうですが肩当てを使わない弾き方でも非常に持ちにくかったです。
こちらはバーバー型というものでこれもテールピースの真上に付ける形です。フレッシュ型よりは高さ低めで少しは良かったのですがこれもあまり合わずあまり使わないで売却しました。
このように、色々買ってみてもフィットしないタイプが多いものです。これは人によるのでひたすら試すしか無いですね。
現状楽器に付けているものはというと…
モダンの方はカウフマン型。これはとりあえず付けたもので今別の物を取り寄せて届くのを待っている状況です。
ちなみにこのボロボロの古いテールピースとこのあご当ての組み合わせは非常に乾いた渋い、オールド感ある音になります。アジャスターも古いものなので少し渋すぎ感も…
新作の方に付けているものはガルネリ型というタイプ。それもこれはクローソンという非常に高価なフィッティングの会社があるのですが、そこのものと非常に似ているタイプのものになります。
値段はクローソンの10分の1ですが染めてそれっぽくしました。
現状これが一番フィット感良いのですがなにせこの形はクローソンしか無く、たまたま安いのが購入できたのですがその後一度も見たことありませんん。お金がある時にクローソンのものを購入するしか無さそうですね。
非常に重さがあり音も落ち着いた傾向になります。音も形も好みなのでクローソンのものがもう少し安ければ良いのですが、割引してもらっても6万近くするので高すぎる気もします。
色々試してみよう
とりあえずこんなところです。微妙にまとまらない感じになってしまったのですがとにかく一概にこの形はこういう人に合うとかが無く、とにかく試してみるしかありません。参考にならなくてすみません…
注文しているものが届いたら続きを書こうと思います。
※追記
注文していたものが届きました。
ローズウッドに見えますがタマリンドでガルネリモデルです。足はヒルタイプ
色は合っていますが…
ちょっと高さが有りすぎてあごにフィットしませんでした。うーん残念!
鳴りが良くなり、しっかり響くようになり音はとても良かったので余計残念ですね。
決定版のガルネリタイプと大分高さが違いますね。ガルネリタイプと言っても結局色々ですしそもそも製作家のガルネリとは全く関係ないものです。
おとなしくカウフマン型に戻しました。