こんにちは、Yuukiです。
弓を選ぶときは大体楽器の1/3の値段だとかいやいやもっと安くても良いとか色々言われがちですが決まったルールはなく、楽器の値段に関係なく弓は良いものを使って良いと思っている派です。
先日はアマチュアで活動されてる友人が楽器はそこそこ良いものを使ってるものの弓はセットのあまり性能が高くないものを使ってるということで、数本中価格帯のものを見てきました。
10万〜40万程度の木の弓
いつもだとカーボン弓を勧めるところですが同行した彼は音色と演奏方法に特徴があり、木の弓の方がなんとなく有ってる気がしたので楽器店で木の弓で10万〜40万のものを出してもらいました。
この価格帯の木の弓はものはとても多いですが玉石混淆で、しっかり選ばないと外れを引いてしまいがちな価格帯です。
3本出して頂き順番に試してみました。
一本目は10万円のブラジルの弓、二本目は11万円の日本製の弓、三本目は少し跳ね上がって32万円ほどのベルギー製の弓でした。
ブラジルの弓
ブラジルの弓はスティックがしなやかでどことなくフレンチボウのイメージを感じるものでした。
音色も非常に柔らかく太いもので好ましいイメージがあります。操作性は少し重い印象と柔らかさが目立つのでそこまで良くはないという印象ですが10万円でこの音の良さがあれば十分いい弓と言えると思います。
同行した彼もこの弓は弾いた瞬間気に入ったようでした。
日本の弓
つぎに試したのは日本製の弓です。
こちらはさっきと逆でスティックの強さ、操作性はとても良いものの音色に難がありノイズがかなり目立つ印象でした。
ザラつきが出すぎてしまいうーんこれは音の面でちょっと…と二人で首を傾げてしまう状態。
これだったら操作性が良くプレーンな音がするカーボンのほうが良いかもしれません。
ベルギーの弓
三本目に試したベルギーの弓です。こちらはやはり別格というかさすがと思わせるものでした。
まず持った時点でバランスの良さを感じます。バランスというのは重心の位置、総合的な重さ、持ったときのしっくり来る感じなどを総合的に考えますがとにかく二人共しっくり来ました。
音に関しても柔らかい太い音も出せるしきらびやかなハイの少しだけ刺激的な部分が含まれてるので音の通りが非常に良さそうな印象を受けました。
スティックの強さも申し分ないし操作性も良く、普通に自分もこれは欲しいと思わせるものでした。
同行した彼はもちろん一本目のブラジル製とベルギー製が気に入ったようでした。
まだ学生さんなのでいきなり32万の弓は厳しいと思いますが、良い弓のイメージを持ってもらうことは大事だと思ったのでイメージを掴んでもらった様で良かったです。
E・サルトリーを試す
ここまでは普及価格帯の弓でしたが、そのお店はなんとE・サルトリーの在庫が豊富でかなりの数の在庫があったため二本試奏させてもらいました。
二本とも58gほどの非常に軽い弓でして、持っただけで先程の三本と根本的に何かが違う感じがします。
弾いてみた所やはり音色の深みがまるで違い、低音の方向と高音の方向に3倍位広く倍音が出てるような印象を受けました。
それでいて音色は全くノイズがなく澄み渡った音色なのにしっかり音量と説得力のある通る音がしています。
スティックの強さに関してはややヘタっている感じがしました。あまり激しい曲に使うのは向いていないかもしれませんがこれはどの曲でもこの弓で演奏したくなる…笑
二本とも印象が似ていてとにかく極上のサウンドと完璧なバランスで素晴らしい弓でした。
もう値段がどんどん上がり手が出せなくなりつつある弓ですがいつか所有したいと思うようなものでしたね。
まとめ
楽器店さんのご厚意のもと色々弓を試させていただきました。
同行者の彼も購入には至りませんでしたが良い弓のイメージを掴めたようで良かったです。
やはりサルトリーは極上でしたし40万円以下でも十分良い木の弓があるんだなと言うことが認識できたので良い経験となりました。
カーボンも良いですがやはり当たりの木の弓は良いものですね。
以上、「中価格帯の弓の試奏をしてきました(+サルトリー)」でした。