ヴァイオリンの弦ですがGDAは同じ銘柄で揃えてE線は違う銘柄ということが結構多いと思います。
自分も大体GDAはドミナントとかヴィジョンソロとかペーターインフェルドだとか、トマスティークの弦が多いですがE線はその時によって色々です。
今日はE線の選び方と種類について少し。
素材で選ぶ
E線は単線スチール(プレーンスチール、またはステンレススチール)、金メッキやプラチナメッキなどのメッキ、スチール芯線にアルミなどを巻いた巻線があります。
単線は素直なシンプルな音、メッキ弦は華やかな音が多く、巻線タイプは音色が柔らかい傾向でひっくり返りにくいものが多いです。
単線でステンレスチールでないものは手汗をかく方にとっては錆びやすい弱点がありますが、殆どの弦で安価なのですぐ取り替えることができます。
太さ(張力)で選ぶ
太ければ太いほど張力が強くなり、張力が強いと太く張りのある音になりますが楽器によって詰まった感じの音になってしまう事も。
張りが弱めで細い弦だと素朴な感じですがやや繊細すぎる場合も。これは好みですね。あとは細いほうがやはり押さえやすいです。
非常に張力が強いものだとウェストミンスターの0.275、カプランゴールデンスパイラルソロのエクストラヘヴィーテンションなどが挙げられます。
ひっくり返りにくさで選ぶ
バッハの無伴奏等重音が多い曲はE線開放弦がひっくり返りやすく、これがどうしても嫌な人はひっくり返りにくい弦を選ぶと良いと思います。
ひっくり返りやすいのはメッキ弦で、反面ひっくり返りにくいのは巻線タイプのものになります。
ワーシャルアンバーという弦は弾く場所がコイル状に捻ってあり、ステンレスチールですがひっくり返りにくく、音も巻線の様なデッドな音では無いため使いやすい弦だと思います。
おすすめE線3選
ここからは俺のお勧めE線を3種類紹介します。
オリーブ(ピラストロ)
弦の王様、ピラストロのオリーブのE線です。
なにより華やかでブリリアントな音色、金メッキの見た目のかっこよさ、寿命の長さが特徴的。
音色に関しては張りがそこまで強くないものの遠くまで通る派手な音です。線の太さはそこまでないものの、この派手さと上品さは流石最高級の弦という感じです。
見た目も金メッキなので非常に派手でこれが好きという人も多い様子。また金メッキですがそこまでがんがんひっくり返るという事も無く、普通に使いやすい弦だと思います。
また、A線など下の弦の響きを良くする効果があり、これも魅力的。
普通のスチールよりメッキがしてある分錆びにくいですし音色の寿命も長いです。メッキがぼろぼろ剥がれてきたら交換時期ですが2ヶ月使っても大丈夫なくらいです。
弱点としてはやはり値段ですかね…といってもE線なので1000円台で購入できます。
ゴールド(ピラストロ)
これは定番ですね。ピラストロのゴールドです。
オリーブよりは主張控えめな感じの弦ですが優しい音色で押さえやすくとても扱いやすい弦です。
地味な弦ではありますがこれで十分という感じも。値段もお安め。定番品でこれより安いゴールドブラカットは錆びやすいし音も細すぎるし自分にはあまり良いところが感じられず…
オリーブよりは持ちは悪いですが他の弦と合わせやすく、ドミナントとE線ゴールドのセットなんかはこれでいいじゃん感が凄いです。
ワーシャル ブリリアント
あまり使っている人がいない?弦ですが個人的に気に入っている弦で、今メインの楽器にヴィジョンソロと組み合わせて張っています。
この弦の特徴は非常に太く柔らかい音色と大音量。ヴィブラートを掛けたときの派手さは中々のものです。これと比べるとオリーブも地味に感じてしまうくらい。といってもオリーブの上品さと言う所にはかなわずやや大味な感じでしょうか。
それと張りの強さ…張力8.5kgとカプランゴールデンスパイラルソロのヘヴィー(8.4kg)を上回る張力でやや楽器が心配になりますが、ヴィジョンソロがそこまで強い弦ではないのでバランス的には問題なさそう。流石にエヴァピラッツィ全弦よりは負担は少なさそうです。
あとはステンレスチールなので錆びなく音も劣化しないのが良いですね。お気に入りの弦であります。
気軽に交換して音色を楽しもう
E線は基本的に安価なので、色々試してみてお気に入りを見つけるのが楽しいかなと思います。
定番のゴールドブラカット、ゴールドしか試したこと無いという方も色々買ってみて試すことをおすすめします。
まずはやはり試して欲しいのはオリーブ。それから偏見を持たずにテンションが強いものも。俺はウェストミンスター0.275とカプランゴールデンスパイラルソロ・ヘヴィーテンションなどを近いうち試してみたいと思っています。
それにしても最近は弦の新製品がどんどん出ますね。試すのは楽しいので色々買ってみようと思います。少し高価なものが多いとは思いますが…