こんにちは、Yuukiです。
AKGのK701を購入した時に、それまでヘッドホン視聴に使っていたRolandのRubix22だとボリュームが不足する曲があり、折角なので音が良いとされているしっかりしたヘッドホンアンプを買おうと思いました。
FOSTEXやmarantz、DENONなどの物も検討したのですがRubix22から確実に音が良くなりそうなものが10万クラスだったので少し予算オーバーと言った所。
それと一部の曲というのはクラシックのヴァイオリン協奏曲などの類だったので、もしかしたら生半可なアンプだとまた音量が足りない事態になるかもしれないと思い色々調べた所、本当はポータブルアンプなのですがChordのMojoが音質も良くかなりパワーもあると言うことで、早速入手してみました。
中古でしたが状態は良かったです。値段もこなれてきており3万弱で買えました。
音量
心配していた音量ですがこれは完璧にクリアできました。
相当駆動力がいるとされているK701でヴァイオリン協奏曲を聴いても5~6割のボリュームといったところ。Rubix22のフルボリューム相当がMojoの4割くらいです。
もう一つの愛機であるゼンハイザーHD650でも問題ありませんでした。
音量が足りないということは普通のヘッドホンではまず起こらないでしょう。
音質について
K701とHD650で抱いた感想が微妙に違ったので分けて書こうと思います。
K701
正直な所、Rubix22と比べて劇的には変わらないかな?ブラインドテストではわからないかも知れません。逆にRubix22の音質の良さを再認識するという結果に。
しかし、音場感というか定位感というか、Rubix22では2Dだったものが3Dになったような感覚がします。
中域から下が特に顕著で、ヘッドホンで聴いているのに足元でベースが響いている様な感じがします。3Dオーディオの様な感じというか、スピーカーで聴いているかのようです。実際スピーカーで鳴ってるのかと思いヘッドホンを外して確認するという事が何回もありました。
Rubix22ではやはりモニター的と言うか音の輪郭が立ってささくれているような感覚がありますがそういう棘感はまったく無く、しかし解像度は非常に高いという不思議な音です。
K701は高音が評価されがちなヘッドホンですがMojoを使うと下もしっかり出ており、非常に聴きやすいです。
HD650
どちらかというとHD650の方が音質向上を実感しました。
Rubix22とHD650は音量の問題はあまり感じなかったものの、音がもやっとしており曇る感じがしていました。柔らかいがクリアさに欠けるというか、解像度が低い感じです。
ところがMojoに繋いだ所、もやもやしていた低域〜中域が非常にクリアになりました。
しかもHD650のマイルドな味付けはそのまま解像度の部分だけ改善された感じです。低域は量感があるもののこもらずキレが出て、中域は張りが出て元気の良い音に変化しました。
音場感もK701のと同様に立体的でスピーカーの様です。HD650の優れたポテンシャルを再認識。
据え置きでの運用について
元々ポータブル用のアンプなので据え置きで使うには気をつける点が数点あります。
まずヘッドホン端子がミニプラグなのでK701などは変換プラグが必要です。しかし付属のものだと接触が悪いため、HD650に付属していた延長コードの様な変換プラグをもう一つ用意してそれを使って繋いでいます。ヘッドホン端子が2つあるのは色々言われていますが自分の使い方としては大歓迎で、むしろそこがMojoを選んだ要因の一つにもなっています。
また、充電式、それもデータ転送と充電の2つのUSB端子があるため、再生と充電を同時に行う場合ケーブルが2つ必要です。
Mojoはバッテリー系統の弱さが指摘されている通り、充電しながら再生すると充電がMAXになった段階でコイル鳴きが出たり、突然MAX音量のホワイトノイズが出たり(一度だけ発生しました)するので、なるべく再生と充電を同時に行わない運用方法が望ましいです。
自分は一日中ヘッドホンで音楽を聴いてる訳ではないので、寝る前にMojoの電源を落として充電し、朝音楽を聴き始める時は充電を外しています。そして充電残量ランプが黄色くなったら音楽を止めて充電を開始する、といった感じで運用しています。
まとめ
色々と面倒な点はありますがそれを感じさせないほどの音質は持っている機種だと思いました。
特にHD650を繋いだときのクリアさは一聴に値するもので、HD650とかゼンハイザーユーザーには据え置き運用でもとてもお勧め出来ると思います。
単に音量が稼げれば良いなと思って買いましたが思った以上に音質が良く、日々の音楽鑑賞が楽しくなっております。
そういえば触れませんでしたがノイズは全くありません。ポータブルアンプとしては驚愕の性能と言えるのでは無いでしょうか。
微妙に古い機種ではありますが、まだまだ良質なヘッドホンアンプを検討する際の第一候補として入れて良いでしょう。