こんにちは、Yuuki Matsuura(Yuuki_st57)です。
今日はKemperの話です。
Kemperは内部に膨大な量のパラメーターがあって、アンプやエフェクターの音を細かく調整することができるのですが、実際いじれる値が多すぎて良くわからないという人もいるのではないでしょうか?
今回はキャビネット/IRの特性を大きく変化させる、Pure Cabinetの設定について書いて行こうと思います。
Pure Cabinetについて
そもそもPure Cabinetとは?
マイクで収音したギターキャビネットの音は、高域が少し耳ざわりだったり、フェイジングが起こっていたりすることが 多くあります。これに対しギター・キャビネットから直接聞こえる音の場合はそのような部分が目立ちません。「Pure Cabinet」は、マイクを通じてプロファイルされた音に少し磨きをかけ、キャビネットから直接聞こえる音に近づける機能 です。もちろん「Pure Cabinet」を適用しても、ギターアンプ・サウンドの基本的なキャラクターが変わってしまうことは ありません。
Kemper公式マニュアルより
ざっくり説明してしまうと、デジタルのライン臭さを取り除き、キャビネット出しの自然なギターサウンドに近づける、という機能です。
普通のアンプの音ってちょっとハイが潰れた感じというか、キャビから出る音ってちょっとコンプかかった感じでまろやかになりますよね?
あれを擬似的に再現する様なニュアンスのパラメーターです。
デフォルトはアウトプットで全体のRIGにかかっている
まずKemper本体の画面で確認していただきたいのですが、おそらく買ってから変えていなければOUTPUTを押すとPure Cabinetのチェックマークがオンになっていると思います。
初期設定は3だか5だったかと思います。
ここで全体にかけてしまっても良いのですが、RIGによって微調整したほうが良い場合も多いので、ここは一旦チェックを外してしまいましょう。
これでチェックを外して音を鳴らしてみると、少しシャリシャリするような、ややデジタル感が感じられる音になってくると思います。
ただこのラインっぽい音が好きという場合や、HI-FI感を特に出したい場合はオフのままでも良いでしょう。
RIGのキャビメニューから設定する
今度はエディターから設定可能です。
キャビのセクションにパラメーターがあり、デフォルトでは0になっています。
こちらにはチェックボタンはありません。
アンプにも寄るのですが、Bognerなどのハイのシャリ付く成分が多めのアンプは少し強め(といっても3くらい)にかけるといい感じにマイルドになるかと思います。
数値は大きくても3程度にしておいたほうが良いと思います。あまり上げすぎるとアンサンブルで抜けが悪くなるし、せっかくラインで出しているのにこもった感じの音になってしまいます。
そうそう、これはキャビシミュに掛かるパラメーターなので、実際のキャビを使う場合には全く関係ありません。(バイパスする)
何個か自分のセッティングを載せてみようと思います。
Bogner ATMAのセッティング
Bogner ATMAにBogner 212キャビのIRを設定したRIGです。もともとややハイのシャリシャリ分が強かったので3とやや多めに。
Friedman BE100のセッティング
Friedman BE100のRIGのセッティングです。こちらはIRを使わず据え置きのキャビシミュです。
最初からMID寄りの音だったので1とやや少なめで自然な感じになりました。
MESA Boogie MarkⅡ C+
Ola Englund氏がプロファイルした名機MESA MarkⅡ C+のRIGです。
こちらは0だとかなりデジタル感が感じられたのですが、柔らかい音のアンプですしあまり上げすぎず、試しに0.6くらいにしてみましたが非常にいい塩梅でした。
このPure Cabinetのパラメーターは0.1に上げた瞬間から結構音が変わるので、ほんの少しだけ上げても効果が出る感じですね。
まとめ:Pure Cabinetは手間だがRIG一つ一つ確認したほうが良い!
音に拘る人はOUTPUTでまとめて掛けてしまうのではなく、RIGを一つ一つ設定して理想の音に近づけていくのが良いでしょう。
自分は余計なエフェクトを掛けないほうがいい!と思い一時期全部オフにしていたのですが、やはり違和感を感じたので今はRIG一つ一つに設定するようにしています。
ただ上げすぎると、どのパラメーターもそうですが音が潰れてしまったり、オーバーになりすぎたりするので、基本少なめから微調整していったほうが良いでしょう。
今回はPure Cabinetを取り上げましたが、まだまだ色んなパラメーターがあるので、また気づいたら記事にしようと思います。