バルトークのヴァイオリン協奏曲は2曲あり、今日紹介するのは2番の方。
バルトーク・ベーラはハンガリー生まれの作曲家。やや難解な作風で知られている。
ハンガリーやルーマニア等の民族音楽のエッセンスを取り入れた作風で、直感的になんか難しい感じがすると思う。少なくとも日本人の耳には馴染みがない類。
バルトークはメニューインと交友があり、彼のために無伴奏ヴァイオリンソナタを書いていたりする。
ちなみにハンガリーでは、名前の並びが日本と同じで、姓・名の順。あのフランツ・リストも、ハンガリー表記だとリスト・フィレンツになる。
このヴァイオリン協奏曲は、かなり調性や曲調がつかみにくく、分かりにくい曲だと思う。
何度も聴いていれば慣れる、、と思いきや、何度聴いても不思議な感じなので、こういうものなんだと直接理解するのが良さそう。
ソロの演奏の難易度も非常に高く、数あるヴァイオリン協奏曲の中でもトップクラスに難しい。(そもそも練習の時点で、合っているか分かり辛い)
しかし、バルトークは面白いので、是非食わず嫌いせず聴いてほしい。
動画のソリストはオーガスティン・ハーデリッヒ。イタリア出身、ジュリアード音楽院出身で、非常に演奏技術が高く安定している。
映像を見ると、顔が怪我してる?と思うのだが、彼は若い時に火事で全身の大やけどを負ったことがあり、そこから奇跡の復活を遂げている(らしい)
個人的な体験から言うと、本当に死にそうな体験をした事がある人はそうでない人に比べて、ある程度超然としている感じがあり、精神力が強いと思う。
話が逸れたが、彼はこの30台前半くらいのヴァイオリニスト達で中でも注目株だと思っている。
一つ一つのテクニックが鮮やかで冴え渡っていて、尚且つ音楽性も非常に高い。
パガニーニを弾いても音楽的で、非常に安定している。
彼はよく室内楽団と共演しているが、ヴァイオリンソロと言うより、自分の音を室内楽の一部としてアンサンブルさせているのが面白いと思う。音楽的にも優れている。
彼のCDは無伴奏曲集が凄い。
最近この感じの記事が多いですが、書いてて面白いので続けようと思います。