こんにちは、Yuuki(Yuuki_st57)です。
今ヴァイオリンケースは角型の物を2つ所有しているのですが、GEWAのJaeger オブロングとRiboniのUNOEOTTOです。
Riboniは十年近く使っていますが作りが良く、布表面の色あせが気になるくらいで、まだまだ普通に使えそうです。
GEWA Jaegerは去年の3月に購入し、ファーストインプレを記事にしています。
このケースを購入して一年経ち、色々気になる所が出てきたので、現状どういう風に使っているか書いていこうと思います。
良いところ
基本的にヴァイオリンケースとしての性能は満足しています。
まず良いところから。
剛性感、丈夫さは流石
見た目からもわかりますが、かなりしっかりしています。
木枠では無く、ハードサーモシェルという断熱性、耐久性に優れた素材が芯材で、表面のナイロンの布も非常にしっかりしています。
家で猫三匹(短毛二匹、長毛一匹)を飼っていますが、UNOEOTTOで気になった毛が付くということもありません。
ハンドルも本革製で、非常にしっかりしています。質感もしっとりとした上質な革が使われており良いです。
ストラップや金具もしっかりしています。ストラップは少し重さがありますが…
内装の高級感
内装はベルベット張りで非常に高級感があります。弓ホルダーや加湿器などの小さい部品にもしっかりベルベットが張ってあり、丁寧さを感じます。
この写真ではたまたま使ってませんが普段はシルクのスカーフでヴァイオリンをくるんでいます。でも非常にベルベットが柔らかいので、よほどデリケートなニスの楽器でなければ問題は起きなさそうです。
こちらの内装にはやや猫の毛が付きやすいのと、なぜか猫にとっては安心できるサイズ感なのか中で寝てしまったりするので、楽器を取り出すとき以外は閉めています。
ブランケットの質感も非常に良いです。
小物入れの使い勝手良し
ネック横に小さい小物入れが2つ、ヴァイオリンのエンドピン側に大きな小物入れがあります。
松脂を入れるのにもちょうどよいし、小さめのクロスなら畳んで入れることが可能です。
俺は松脂を2つケースに入れているので分けており、松脂とミュート、松脂とクロス、と分けて収納しています。
大きな小物入れの方はこんな感じ。緑のケースには小型のマイク、その下にストックの弦、肩当て(結局使ってるんかい)などが収納されています。
少し浅いので、ウルフの肩当てだと角度を変えないと入りません。KUNだと普通に入ります。
弓の出し入れがスムーズ
なぜかRiboniは弓取り出し時に引っかる感じがあり、毎回少し不快でした。
このJaegerケースは弓ホルダーの位置が良いのか、ストレスを感じること無く取り出し可能です。
柔らかい素材でしなる様になっているのも良いのかも。
良いケース使ってるねと言われる
演奏家の友達や楽器店の方に良いケースだね、と褒められます。
見た目の高級感もそうですし、あまり出回っていないケースなので珍しく目に映るのかも。
高いヴァイオリンが入ってそうに見えるかもしれません。
良くない所
次に良くない、いまいちな所を。
外装パイピング部が弱く、ボロボロになってしまう。
外装のパイピング部が合皮になっているのですが、ここの耐久性が悪く、ボロボロになってしまいました。
これはひどい…
正直この部分がかなり自分的にはマイナスポイントで、しかも買ってそんなに時間が経たずになってしまったので、残念なポイントです。
一応対策として、粘着合皮テープを上に張ることで少し改善しましたが、見栄えが少し悪いです。
気になる箇所を補修するのに4パック必要でした、2000円…
非常にこれは残念で気になるので、そのうちかばん修理屋とかで治してもらおうかとも思ってるんですが結構値段もかかりそうです。ムサフィアのケースも結構ここは弱い様なので、気にしないのが一番かもしれませんが、買って1年でここまでなってしまうと結構残念です。
また、ハンドル部分のカバーは合皮テープを張っても剥がれてきてしまい、見た目も悪く、ケースを開けるたびに気になるので、剥がしてしまいした。そのままだと非常に見栄えが悪いので、油性ペンで黒く塗って応急処置してあります…
また、ネック紐も合皮なので、すぐにボロボロになってしまいした。一応ネック紐としての強度は保っているので大丈夫ですが、見栄えが悪いのでこちらも油性ペンで補修しました。
開けて置いたときにバランスが悪い
上蓋が重いのか、開けた状態で机の上などに乗せるとバランスが取りづらく、傾いてしまいます。
これはしっかりしたケースだとよくある現象ですね。ある程度諦めてます。
また、ストラップのラバー部をしっかり下にすればある程度踏ん張ってくれるので、手間ですが置くときにストラップの位置を確認しています。
背負い心地が悪い
まあこれは、UNOEOTTOなどの現代的なケースと比べるとどうしても気になってしまいますね。
UNOEOTTOなどはケース背面の比較的上部に金具があるので背負ったときに重心が下になり、安定度がありますが、このJaegerケースは背面真ん中に金具があるので、重心が上になり、不安定になります。
あと重さも3kg有るのでやはりずっしりした感じはしますね。俺は重さはそこまで気にしないのですが、女性はかなり気になるかも。
電車移動する人より車移動メインの人の方が使いやすいかもしれないです。
iPad Pro12.9インチが入らない
譜面入れはあるのですが、本体がラウンドされている&マチが無いため、iPadの類が入りません。
普段本番でも譜面はiPad Proを使ってるので、地味に痛い…!
なので諦めて違うバッグにiPadを入れて持ち運びしています。
質の高い高級ケースだが課題もあり、現代的ではない
全体的に素材や作りの質は高く(パイピングの合皮以外)剛性感があり非常にしっかりしたケースという印象です。
内装の高級感は所有する喜びが感じられますし、しっかり楽器を包み込むケースとしての性能は素晴らしいです。
ただ、昔ながらの設計の部分も多く、現代的でない部分も多数あります。
高級ケースに分類されるケースだと思いますが、同じく高級、ラグジュアリー系のケースであるムサフィアやネグリ、リボーニの様な色気はなく、少し地味な感じです。これはドイツのお国柄でしょうか。
あと俺的にはパイピングがボロボロになってしまったのが結構悲しい😥補修シートでなんとか補修しましたが、素人作業なので見栄えは悪いです。ネック紐もボロボロだし…
UNOEOTTOが色あせてきて経年を感じたので新しく買ったケースでしたが、正直今の状態だとUNOEOTTOの方が綺麗な感じです。
正直、UNOEOTTOの方があらゆる面で使い勝手は良いです…
アウトレットで5万弱で買いましたが、定価で買うのはあまりおすすめ出来ないかもしれません。
ただ、去年はあまり演奏の機会が少なく、外に持ち出したときの感じはまだあまりわかりません。今年以降もコロナで恐らくしばらく持ち出せませんが、メイン楽器を入れるケースとして使ってみて、また感想を書いていこうと思います。
ちょっと辛口で書いてしまいましたが、高級感、剛性感は流石GEWAのフラッグシップという感じですし、良いケースであるのは確かなので、ダメージなどは我慢し折り合いを付けて今後も使っていこうと思います。