上の記事ではあまりオリーブのことを良く書かなかったのですが、最近使ってみて追記します。
まずA線ですがやはりこれは良くないです。音色もくすんだ渋すぎる音がしますし、なにより巻線が弱すぎて使い物になりません。1週間ももたない事もあります。ナットの所だけでなく全体的にバキバキに折れてしまうのでこうなったら猫のおもちゃ行きです。
A線はドミナントや強すぎないナイロン弦、またはワンダートーンなどのスチールに変えるのが良いと思います。俺はA線にオブリガートの組み合わせが案外好きです。このオブリガートも曲者でナット部で巻線がグズグズになるのですが…まあA線はどうしても弱いものが多いですね。
俺は出来ればE線以外は同じメーカーのもので揃えたいタイプなのでドミナントなんかだとちょっと違和感が。ピラストロの縞々で揃えたいという所です。パッシオーネなんかも試してみたいとは思うのですがちょっとお値段が高いですね…まあパッシオーネもガットなので仕方がないですが。
E線ですがこれは素晴らしいもので、少し線は細いものの華やかできれいな上品な音がします。
また、E線をオリーブにすることで何故か下の弦の響きも良くなります。ドミナントにE線オリーブという組み合わせは結構良いのでおすすめです。高いE線ですがメッキがしてある分寿命も少し長めです。
G、Dに関しては強く弾きすぎるとノイズが出るものの、適切な弓圧でボーイングを丁寧にすると乾いた明るい、張りのある音がでます。この張りのある音色はガット特有のもので、ナイロン弦だと単純に音が大きくなるところがオリーブだと不思議な感じの強い音が出ます。
D線はやはりアルミ巻だと痛みやすいのでシルバーが良いですね。値段も結構安くなりますし音もシルバーの方が扱いやすいかと。
寿命に関して言うと切れなければ大分長持ちという感じ。ナイロン弦は徐々に音質が劣化していきますがそういう劣化の仕方ではなく、何ヶ月も使って音程が合わなくなってきたりひっくり返りやすくなってきたりという事が出てきたら交換という感じでしょうか。
録音してみると実に味わい深い音が鳴っています。ヴィジョンソロなんかは太くて良い音してるのですがやはりオリーブと比べてしまうと面白みのない音に感じてしまいます。
やはり弦の王様と呼ぶのがふさわしい弦だと思います。学生さんやアマチュアの中級以上の方も腕がよくなってきたら是非張ってみて欲しい弦ですね。