こんにちは、Yuukiです。
更新頻度が減ってしまい申し訳ありません。
今月末に演奏系のイベントに参加するのでそれの準備で慌ただしく、更新が少なくなりそうです。
コロナ禍が日本は落ち着いてるのでイベントが出来てありがたい限りです。
ちゃんと清潔にして、安心して楽しめるように気をつけたいですね。
色々な弦楽器展示会
元々秋は楽器フェアや弦楽器の展示会が多いですが、今はタイミング的にコロナが落ち着いているのもあり、非常にイベントが多かったです。
お店でやってるものから個人の製作家が集まったもの、企業の大きなイベントなど様々でしたが結構顔を出してきたのでレポしようと思います。
シャコンヌ東京吉祥寺店 特別展示会
まずシャコンヌさんの展示会に行ってきました。
こちらのお店は初訪問です。弾ける友人と二人で訪問しました。
モダン、オールドのイタリアンがメイン、あとジャーマンの古いものもそこそこありました。
友人がフレンチヴァイオリンで古いものを探していたのですが、フレンチは殆どなかった様子。
ファニオラが数台あって驚き、さらにお値段も全体的にかなりお安めで驚きました。
鑑定書が無いものもあったのですが、鑑定書があってもお安めだと思います。
モダン、オールドを限られた予算で購入する場合シャコンヌさんを第一候補にするのも良い選択だと思います。
ここのお店では良いJ.B.グァダニーニ(レンタル用)とガスパロ・ダ・サロが印象的でした。
帰りに友人と焼肉、そのあと秋葉原に移動してメイド喫茶ハニーハニーさんで友人の誕生日祝いをしてもらいました。
ハニーハニー、料金体系というかチャージ無しでメニューがお安めなのに対し、接客も非常に良いのでとても気に入りました。
日本人製作家の展示会(寺町美術館)
お次は日暮里、寺町美術館で行われた小規模の展示会。
こちらは小さい会場ということもあり一人で訪問。
こちらは日本人製作家の方々の作品が置いてあり、製作家御本人の話が聞ける貴重なイベントでした。
糟谷宏さんという方の作品。なんと弓と楽器両方作られてるそうで、バロック弓も出展されていました。
それぞれ音や作りの方向性が違って面白かったですが、全て丁寧に真摯に作られており、とても良いヴァイオリンたちでした。
新作ヴァイオリンと言ってもオールドみたいな渋みのあるサウンドのものから、瑞々しく華やかに鳴る楽器もあり、色々あって面白いですね。新作楽器は全て明るく硬い音、という定説は最近のしっかりした楽器に関しては当てはまらないようです。
弦楽器大展示会 in 秋葉原UDX
毎年恒例の大きいイベント、秋葉原UDXで行われる島村楽器さん主催のイベントです。
こちらは二日目は先ほどの友人と、三日目はTwitterで知り合った方(今後のイベントで一緒に演奏する予定)と見に行きました。
科学技術館の弦楽器フェアのように、あり得ないセール価格で小物が買える、とかは無いのですがケースや肩当てなどの周辺小物なんかも売っています。
今回気に入った楽器はこちら
ジャンルカ・モンテネグロ氏の新作イタリアンヴァイオリンです。
新作と言ってもフルバーニッシュではないアンティークフィニッシュで、最近勢いがあるスーパー新作ヴァイオリンの流れを汲む楽器だと思います。
音も適度に枯れ感があり、柔らかさとクリアさがあり非常に良い楽器です。まさにコンサートで即戦力で弾ける楽器になっていると思いました。
去年見た時もこの方の別の楽器が非常に良く、期待していたのですがやっぱり良かったです。ちなみに同行者数名ももれなく気に入った様子。
カルロス・ベッチェーラさんの楽器も良かったです。こちらはより枯れ感が強くオールド風。
この展示会は初心者の方も多く来られるのでメインは新作楽器ですが、弓とモダン楽器もそこそこありました。
自分が使ってるアルシェのトルテソロもプリマ楽器さんの関係者の方に見てもらって感想をお伝えできたので良かったです。
ファニオラを研究されてる方のコピーモデルや、大変珍しいアウグスト・ポラストリなんかも見れたので大変楽しかったです。
二日目のヴィオラのコンサートも非常に楽しめました。最近はコンサートもあまり聴きにいっていませんがやはり生音は良いものです。
日本ヴァイオリン オータムフェア
最後は代々木にあります日本ヴァイオリンさんの展示会。去年とその前にも行ってるので三回目です。
こちらは先ほどから登場してる友人と、別のヴァイオリンを弾かない友人(声楽)と一緒に見に行きました。
ここの特徴は大変貴重なモダン、オールドの銘器がメインで、とにかく名前の聞いたことある素晴らしい楽器ばかりでした。
歴史的に貴重な楽器が多かったので残念ながらソーシャルメディアに写真などがup出来ず、文章のみとなりますがご了承ください。
ピエール・シルベストレの良いコンディションのものがあったり(声楽の友人お気に入り)、ガリアーノ、グァダニーニなどの歴史的なオールドも。
新しいビソロッティなども結構ありましたね。やっぱりイタリア新作も自分は最近弾いてるのもあり結構好きな傾向です。
イタリア新作の良いものは、オールドやモダンのある種のピーキーさが少なく、素直で弾きやすい傾向にあります。
結局音は弾く人で殆ど決まってしまうので、楽器の音色はもちろん大事なのですがそれよりも発音のしやすさやコントロールの神経質さが少ない楽器の方が結局は演奏しやすい場合も多いです。
今使ってるRaffaello Di Biagioもかなりコントロールしやすくなってきていい感じになってきました。
さて、ここのお店のメインはなんと言ってもストラディヴァリ。
今回幸運にも3台のストラディヴァリと1台のグァルネリ・デルジェスを見せていただくことができました。
ストラディヴァリに関しては究極にバランスが良く、ヴァイオリンに必要とされる全ての要素が究極の仕上がりで備わってるという印象です。
今回、ストラディヴァリのキャリアの初期、黄金期、晩年のものと見せていただいたのですが、初期のものが音色が豊かで優しく柔らかい感じ、黄金期はパワーがあり明るく華やか、晩年のものは底知れぬオーラとパワー(音量の話ではなく)を感じました。
グァルネリはとにかく究極の美音でした。一切ノイズがなくクリアなのに果てしなく柔らかい音でして、分厚くビロードのような音がGからEの上の方までしっかり出てる感じです。
パワー感はストラドもグァルネリも意外と同じくらいの感じでしたが、美音系ヴァイオリニストはグァルネリを好んで、ヴィルトゥオーゾ系の方はストラディヴァリを好みそうと思いました。
声楽の友人の感想ではストラディヴァリはもう一人の友人が弾いた時が音が良く、グァルネリは自分の弾いた時に良い音がしてたということで、弾き手によって音が多彩に変わるのも面白かったです。
おわりに
今シーズンは4つの展示会イベントに参加し、どれも傾向がそれぞれ異なって非常に面白かったです。
手頃な物でも全然いい音で弾けるな、という発見もあり、かといってストラディヴァリとグァルネリは圧倒的に素晴らしいという再認識もあり、なかなか奥が深いですね。
しかし、結構毎年こういうイベントに顔を出してるので、あの人いつもいる…と思われないように注意が必要ですね。
あとはあまり周りを威圧するような弾き方でなんかアピールというか、存在感を出しすぎないようにしたほうがいいかなと思いました。自分のようなセミプロ(?)というより、アマチュアとは言わないようなプレイヤーは音が大きいので、普通に弾くだけで結構うるさいものです。
とにかく有意義な秋のシーズンでした。